屋根融雪装置の開発
実験の様子
温水循環式の融雪装置を改良し、効率的に融雪できる条件を探る
過去10年間(平成21年11月~令和元年5月)で、雪害による犠牲者は850人に上っている。
特に、近年の要因をみると屋根の雪下ろし等除雪作業中の死者が多い。
(総務省消防庁HP 令和元年版 消防白書)
人間による雪下ろし作業が不要となるような装置を屋根上に設置することで、
雪下ろし中の事故及び、雪の荷重による家屋の破損を防ぐことができる。
融雪装置にも様々な方式があるが、その中で本研究室では温水循環式に着目して融雪装置の開発を行っている。
SNOW BRIDGE
近年の気候変動によって 、短時間で大量の積雪となるゲリラ豪雪が増加している。
そのため,放熱管周りにスノーブリッジ(放熱管周りの雪が重点的に融け、アーチ状に融け残る現象)が発生し、
突然の落雪や融雪効率の低下が予想される。均一な融雪や融雪効率の向上を計るため、
放熱面積の大きい矩形管で融雪装置を製作し,円形管との融雪効率の違いを検証する。
矩形管や円形管の融雪効率の違いを検証する
実験装置は断熱材、加熱装置、ポンプ、流量計等で構成され、不凍液を循環させ屋根上の雪を融かします。
各部に設置された温度センサー、タイムラプスカメラで融雪状況を測定、観察します。
配管の形状や材質、循環方法等を変更して、融雪効率の違いを検証する実験を行っています。
本研究は株式会社沼澤工務店との共同研究で行っています。